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110回 看国試 B039

039

経口薬と食品の関係について、正しいのはどれか。

 

1.テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。

2.非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。

3.抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用<有害事象>が出現しやすくなる。

4.キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用<有害事象>が出現しやすくなる。

 

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3.抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用<有害事象>が出現しやすくなる。

1.テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳のカルシウムと結合して、吸収が阻害される。

2.非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
炭酸飲料の摂取によって胃内 pH が低くなるので、pH が低くなると分子型の割合が高くなる薬は、吸収が高くなる。例えば、イトラコナゾール(そのため、イトラコナゾールは食直後に服用する。食直後は、胃酸の影響で、最も pH が低いため)。

3.抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用<有害事象>が出現しやすくなる。
抗ヒスタミン薬は、中枢のヒスタミン H1 受容体を遮断することで眠気の副作用を引き起こす。そのため、アルコールを摂取すると、相乗効果によって、副作用が出現しやすくなる。

4.キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用<有害事象>が出現しやすくなる。
テオフィリンなどのキサンチン系気管支拡張薬は、カフェインを含む飲料と併用すると、テオフィリンの作用が強く出現する(類似の化学物質であるため)。その結果、頭痛、動悸、めまいなどが出やすくなる。
納豆の摂取が関係するのは、ワルファリン。

参考資料)

解説のページ「食品と薬」