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110回 看国試 B017

017

経口投与後の薬物が初回通過効果を受ける場所はどれか。

 

1.胃

2.肝 臓

3.小 腸

4.腎 臓

 

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2. 肝臓


初回通過効果とは?
薬物動態学において、薬物が吸収部位から吸収された後に、全身循環に移行する前に受ける代謝や分解などの影響のことを、初回通過効果という。
経口投与の場合、主に肝臓で初回通過効果を受けるので、これを指して「肝初回通過効果」という。
消化管の中でも、初回通過効果を回避できるのは、以下のルート
・舌下粘膜からの吸収(舌下錠)
・口腔粘膜からの吸収(バッカル錠)
・直腸下部からの吸収(坐剤)

1.胃
薬によっては、胃酸で分解されるが、吸収前の分解であるので、初回通過効果には当たらない。

2.肝 臓
内服薬は服用方法が簡単であり、頻用されるが、肝初回通過効果が、薬効を大きく左右する。

3.小 腸
薬によっては、小腸粘膜を通過するときに代謝を受けるものもある。(ので、完全に×の選択肢ではないと、個人的に思いますが、主要なのは肝臓なので、この問題では、そちらを選ぶべきかと)

4.腎 臓
腎臓は、薬物の排泄に重要である。
水溶性の高い薬物は腎臓から排泄される。脂溶性の高い薬物は、肝臓で代謝を受け、水溶性が高いものに変換されたのちに、腎臓から排泄される。