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直腸内与薬

直腸内投与する薬剤

坐薬

◯坐薬の向き

尖っている方から、直腸内に挿入する

 

◯挿入前に

体温で溶けるので、入れる前に手で握って(パッケージの上から)、表面を溶かして滑らかにすると入れやすくなる(その他、少量のワセリンや潤滑剤をつけることも良い)

 

◯坐薬の切り方

1/2 に切る場合、中央の点を通るように、斜めにカットする

切り口が鋭利であるため、手で握って、切断面を滑らかにすると良い

 

◯事前に

排便を先に済ませておく

坐薬で便意が刺激されることがあるため

 

◯挿入方法

尖っている方から、直腸内に挿入する

示指の第2関節まで入れる(内肛門括約筋の奥まで坐薬を入れると、出にくい)

ガーゼなどを当てて、肛門を2分程度押さえる

その後、ゆっくりと足を伸ばす

 

乳幼児の場合、

おむつ替えの要領で、両足を挙げた状態だと入れやすい

示指の第一関節くらいまで、入れる

肛門を押さえた後、ゆっくり足を伸ばして、縦抱きすると良い

足を伸ばすと、坐薬が出にくい

 

※イラストが、痔のイラストしか探せなかったため、それを使用しています。

坐薬を入れる順番

◯抗てんかん薬と解熱鎮痛薬

熱性けいれんのときに、抗てんかん薬と解熱鎮痛薬を同時に使用することがある。

①ジアゼパム(ダイアップ (R))【抗てんかん薬】

②アセトアミノフェン(アンヒバ (R))【解熱鎮痛薬】

☆ポイント:坐薬の基剤を考慮する

ジアゼパムは水溶性、アセトアミノフェンは脂溶性の基剤である。

同時に使用すると、ジアゼパムの効き目が遅くなる可能性がある。

 

(坐薬を入れる順番)

熱発したら、まず、①ジアゼパム坐薬を入れる。38度超えたら、少し早めに入れる。

30分以上間隔をあけて、②アセトアミノフェン坐薬を入れる。

 

 

◯解熱鎮痛薬と制吐薬

①ドンペリドン(ナウゼリン (R))【制吐薬】

②アセトアミノフェン(アンヒバ (R))【解熱鎮痛薬】

☆ポイント:坐薬の基剤を考慮する

ドンペリドンは水溶性、アセトアミノフェンは脂溶性の基剤である。

同時に使用すると、ドンペリドンの効き目が遅くなる可能性がある。

 

(坐薬を入れる順番)

まず、①ドンペリドン坐薬をいれ、少なくとも30分以上の間隔を開けて、②アセトアミノフェン坐薬を入れる。