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111回 看国試 A115

115 (連問の1問目)

Aさん(73歳、女性)6年前にパーキンソン病と診断され、レボドパ治療開始(1日3回服用)。

足がすくんで転びやすくなったため、レボドパを1日4回に増量して様子を見ることになった。

 

外来看護師が A さんと夫に説明する副作用<有害事象>の内容で正しいのはどれか。

1.低血糖

2.体重増加

3.呼吸器症状

4.不随意運動

クリックして回答を見る 4. 不随意運動

パーキンソン病では、脳内のドパミン神経が変性して、ドパミンが不足しているので、補充療法として、レボドパ投与が行われる。
長期間レボドパを服用していると、ドパミン神経の変性や消化管機能の変化によって、薬の効果が不十分となり、症状の日内変動が現れることがある。
そのため、以下の可能性がある。
・薬の効果が不十分 →すくみ足、筋固縮などのパーキンソン病の症状が現れる
・薬の量が過剰 →身体が勝手に動く、レボドパ誘発性の不随意運動が起こる(ジスキネジア)
 ※パーキンソン病の症状を恐れて、勝手に多く服用しても起こる。

<補足>
なぜ、ドパミンを補充しない?
・ドパミンを内服すると、消化管内で分解されるため、前駆体のレボドパを投与する。

参考資料)

解説のページ「薬剤性不随意運動